大切なのは「人間力」
- 2017.01.29 Sunday
- 14:06
「人間力」は、近代になってから使い始められた言葉で、人間力戦略研究会の座長でもある東京大学教授の市川伸一先生は
「社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力と定義したい。」としています。
近代になって必然的に発生した言葉という事は裏返すと現代に生きる私たちに不可欠な「力」という事なのでしょう。
ともすれば私たちは「学力育成」を行う上で、
「少しでも偏差値の高い学校を目指すこと。」
そのためには
「1点でも点数を多くとる事。」
に終始しがちになります。
しかし、
「子どもたちの65%は、今は存在していない職業に就く」
(ニューヨーク市立大学大学院センター教授 キャシー・デビッドソン氏)
「今後10〜20年程度で、約47%の仕事が自動化される可能性が高い」
(オックスフォード大学准教授 マイケル・A・オズボーン氏)
日本でも、野村総合研究所が日本の労働人口の49%は人工知能やロボット等で代替え可能になる、という事を報告をしています。
「社会で求められる力」が変わっていく事を感じます。
偏差値の高い大学を出る
⇒ 優良企業に就職
⇒ 安定した将来
と言う構図は明らかに変わってきています。
もちろん「学力」は大切です。
しかし「学力」だけでは通用しない社会になっていくという事を念頭に置いて「教育」を考える必要があるという事です。
今現在起きている様々な問題を見るにつけ、このことを感じ共感される人は多くいると思います。
しかし、偏差値重視主義教育はまだまだ蔓延っています。
我々もそれに加担していることは歪めない事実です。
今年もセンター試験の日は大雪でした。
毎年「秋入学」が話題に上っていますが、なかなか実現しません。
入学や入学試験の日を変更することすら出来ないでいます。
しかし、実現されると一挙にそれに向けて
(賛否両論ありながらも)
足並みを揃えることができるのも日本人です。
2020年以降に公立の小学校でプログラミング授業を必須化しようとする取り組みが進められています。
指導者の問題はあるでしょうが、プログラミング授業は実現可能です。
しかし「人間力を養う事」をプログラム化するのはかなり難しいと思います。
だけど、ここまで読み進めてこられて共感していただいた方は既に子どもに「人間力」を養う方法を模索し始めているのではないでしょうか?
そして何らかの形で行動されるはずです。
それがまさしく「人間力を養う。」という事だと思います。